こんにちは。越谷市せんげん台のパーソナルジム「トータルボディメイキングスタジオI’s(アイズ)」です。
「痩せたい」という言葉を、10年間で何百人から聞いたか分かりません。カウンセリングに来る方の多くが、最初にそう言います。でも話を聞いていくうちに気づいてきたことがあります。「痩せたい」という言葉の裏に、実はまったく別の何かが隠れていることがとても多い、ということです。
今日はその話を書きます。「痩せたい」という言葉を否定したいのではありません。その言葉の奥にあるものを一緒に考えてほしい、という話です。
「なぜ痩せたいんですか」と聞く理由
初回のカウンセリングで必ず聞く質問があります。「なぜ痩せたいんですか」というものです。
この質問をすると、少し戸惑われることがあります。「なぜって……痩せたいから痩せたいんです」と返ってくることもある。でももう少し話を続けていくと、「痩せたい」という言葉が指しているものが、人によって全然違うことが分かってきます。
体重の数字が減ることを求めている人がいます。でも多くの場合、体重そのものではなく、体重が変わることによって得られると思っているものを求めています。その「得られると思っているもの」こそが、本当に求めているものです。
「なぜ痩せたいか」の答えを掘り下げていくと、驚くほど様々なものが出てきます。
「痩せたい」の裏にあったもの
10年間のカウンセリングの中で出てきた「本当に求めていたもの」を、記憶の中から少し整理してみます。
一番多かったのは、自信を持ちたいというものです。「痩せれば自信が持てる」「痩せれば堂々とできる」という形で語られる。服を選ぶとき悩まなくていい自分になりたい。人前で縮こまらなくていい自分になりたい。体重計の数字より、自分の体を恥じなくていい状態を求めていた。
次に多かったのは、疲れをなくしたいというものです。「痩せたら体が軽くなって疲れにくくなると思っている」「毎日だるくて、もう少し元気に動けるようになりたい」。これは体重の話ではなく、エネルギーの話です。痩せることがエネルギーの回復に直結すると思っているけれど、実際には睡眠や栄養の方が先に効くことも多い。
「特定の出来事のため」というものも多かった。息子の結婚式がある、同窓会がある、好きな人ができた、転職活動で面接がある——体重を変えたい理由が、ある特定のイベントと結びついていた。このタイプの方は動機がはっきりしていて短期集中しやすいけれど、イベントが終わると動機もなくなりやすい。
「昔の自分に戻りたい」という方もいます。「20代の頃はこんな体型じゃなかった」「産後から体が変わってしまった」「あのときの体に戻れると思えば頑張れる」。この場合の「痩せたい」は、体型の回復というより、あのころの感覚を取り戻したい、という願いです。
「健康が心配」というものもあります。健康診断で引っかかった、親が病気になって自分も心配になった、年齢が上がって体の変化が気になる——これは体重の話でもあり、長く元気でいたいという願いでもある。
そして、少し深いところにあったのが「自分を好きになりたい」というものです。「鏡を見るのが嫌いで、見るたびに気分が落ちる」「自分の体が好きになれない」。これは体重の話ではなく、自分との関係の話です。痩せることで体が好きになれると思っているけれど、体型が変わっても自分への見方がなかなか変わらない方も多い。
体重が「すべての問題の解決策」になるとき
「痩せれば〇〇になれる」という思考パターンがあります。
「痩せれば自信が持てる」「痩せれば彼氏ができる」「痩せれば仕事がうまくいく」「痩せれば人生が変わる」——体重の変化が、人生のあらゆる問題を解決してくれると信じている状態です。
これは完全に間違いではありません。体型が変わることで自信が出て、行動が変わって、人間関係も変わる——こういう連鎖は実際に起きます。体を整えることが人生全体に良い影響を与えることは、現場で繰り返し見てきました。
でも「痩せれば全部解決する」という過大な期待は、二つの問題を生みます。一つは、目標体重に達したとき「あれ、期待していたほど変わっていない」という落胆です。体重は変わったのに、自信は思ったほど出なかった。彼氏はできなかった。仕事も同じだった——この落胆が、リバウンドの入口になることがあります。
もう一つは、痩せるまでの間、他のことをすべて後回しにしてしまうことです。「痩せてから好きな服を買う」「痩せてから旅行に行く」「痩せてから人に会う」——こうして、今の体のまま楽しめることが後回しになっていく。人生が「痩せてから始まるもの」として設計されてしまう。
「痩せてから」が続いている人へ
これは少し直接的な話になりますが、書いておきたいと思います。
「痩せてから好きな服を着よう」と思っている方へ。好きな服を着ることと、痩せることは、本当に順番が決まっているでしょうか。今の体で好きな服を着ることは、体型が変わらなければできないことでしょうか。
「痩せてから彼氏を作ろう」と思っている方へ。今の体のあなたを好きになってくれる人が存在しないという確信は、どこから来ているでしょうか。
「痩せてから旅行に行こう」と思っている方へ。旅行先で景色を楽しんだり、食べ物を楽しんだりするために、特定の体重は必要でしょうか。
もちろんこれは、「痩せようとすることをやめろ」という話ではありません。痩せることで自信が出て、新しい行動ができるようになることは確かにある。でも同時に、「痩せるまで自分には資格がない」という思い込みが、今この瞬間の生活の質を下げているとしたら、それは一度考え直す価値があるかもしれない。
「痩せてから〇〇する」という方に「その〇〇、今すぐはできませんか」と聞くと、多くの場合「できないことはないけど……」という答えが返ってきます。「できない」ではなく、「痩せていない自分がやるのが恥ずかしい」「痩せてからの方が楽しめる気がする」という理由が出てくる。これは体重の問題ではなく、自分への許可の問題です。
本当の目標が分かると、何が変わるか
「なぜ痩せたいか」を深く掘り下げていくと、本当に求めているものが見えてくることがあります。それが分かると、体づくりへのアプローチが変わることがあります。
「自信を持ちたい」が本当の目標だった場合、体重だけを目標にすることのリスクが見えます。自信は体重から来ることもあるけれど、そうでないこともある。体型が変わっても自分への見方が変わらない人がいる一方で、体を動かすことで「自分は行動できる人間だ」という自己効力感が生まれて、見た目より先に自信が戻ってくる人もいる。本当の目標が「自信」なら、体重計の数字だけを追うより、もう少し広い視野でアプローチできます。
「疲れをなくしたい」が本当の目標だった場合、体重よりも睡眠・食事の栄養バランス・運動によるエネルギー産生能力の向上を先に考える方が、目標に早く近づけることがある。体重が変わる前に、「体が軽くなった」「疲れにくくなった」という変化が先に来ることが多い。
「健康が心配」が本当の目標だった場合、体重の数字より、血液検査の数値・血圧・筋肉量・骨密度といった機能的な指標の方が直接的な意味を持ちます。体重が同じでも、筋肉量が増えて体脂肪率が下がれば、健康リスクは下がります。
本当の目標が分かると、「何を成功とするか」の定義が広がります。体重計の数字だけで一喜一憂しなくなる。別の変化を目標の達成として認識できるようになる。これが、長く続けられることに繋がっていきます。
「なぜ今なのか」という問いが一番大事かもしれない
「なぜ痩せたいか」とともに、もう一つ聞くことがあります。「なぜ今なのか」という問いです。
「ずっと気になっていたけど、今来たのはなぜですか」「1年前ではなく今来た理由は何ですか」——この質問への答えが、実はその方の動機の核心に一番近いことが多い。
「先月、久しぶりに会った友人に驚かれた」「子どもに体型のことで何か言われた」「鏡を見て、自分だと思えなかった瞬間があった」「パートナーとの関係で何かあった」「病院で指摘された」——こういった「何かあった出来事」が、「今」という理由になっていることが多い。
その出来事は、本人にとって大切なことです。体重の数字より、その出来事がなぜ引き金になったのか——そこに本当に守りたいものや、本当に変えたいものが見えていることが多い。
「友人に驚かれたのが悔しかった」なら、その悔しさは何からきているか。「子どもに言われた」なら、子どもの前でどういう親でいたいか。「鏡で自分だと思えなかった」なら、自分が自分であると感じられる状態はどういうものか——こういう問いを立てていくと、「痩せたい」という言葉の下にある、もっと個人的で具体的な願いが姿を現します。
「痩せたい」を否定したいわけではない
ここまで書いてきて、一つ言っておきたいことがあります。
「痩せたい」という気持ちを否定したいのではありません。体型を変えたいという望みは正当で、そのために体を動かして食事を整えることは、健康的で意味があることです。
私が言いたいのは、「痩せたい」という言葉の裏にある本当の願いを知っておくことが、体づくりをうまく進める上で大事だということです。本当の願いが分かると、目標が広がります。体重計の数字だけが判断基準ではなくなります。体重以外の変化にも価値を感じられるようになります。そして続けるための動機が、より個人的で、より揺らがないものになります。
10年間話を聞いてきて思うのは、「痩せたい」と言って来た人が変わっていく過程で、いつの間にか「痩せること」が主要な目標でなくなっていることがあるということです。「体を動かすことが気持ちいい」「食事の選び方が変わって体が軽い」「健康診断の数値が良くなって安心した」——体重の変化より先に、別の変化が嬉しくなっていく。
本当に求めているものに、別の道で近づいていた。ということが、思っているよりずっと多い。
一つだけ聞いてほしいこと
今この記事を読んでいる方に、一つだけ聞いてみてほしいことがあります。
「痩せたら、何が変わりますか」
この問いへの答えを、少し丁寧に考えてみてください。体重の数字ではなく、その先に何があるか。どんな自分でいたいか。どんな生活がしたいか。何を恐れているか。何を取り戻したいか。
その答えが、本当の出発点です。体重を変えることはその手段になるかもしれないし、別の手段の方が近道かもしれない。でもどちらにしても、本当に求めているものが分かっていれば、それに向かって動き続けることができます。
「痩せたい」という言葉の奥に、あなただけの願いがあります。それを一緒に探すことが、私がカウンセリングで一番大事にしていることです。
「痩せたい」という言葉が出にくい人もいる
少し角度を変えた話をします。「痩せたい」とはっきり言える人がいる一方で、そう言うことに躊躇いがある方もいます。
「体型のことを気にすること自体が浅い気がして」「見た目のために来るのが恥ずかしい」「健康のためと言った方がいいのかな」——こういう感覚を持つ方が、特に男性や、ある程度年齢を重ねた方に多い気がします。
でも「痩せたい」「見た目を変えたい」は、十分に正当な動機です。見た目が自信に繋がることは本当にあるし、鏡を見て気持ちが落ちるなら、それを変えたいと思うことは自然なことです。浅くない。動機として弱くもない。
むしろ「見た目より健康」と言いながら、実際には見た目を気にしている方が、本当の動機から遠いところで体づくりをしていることになります。本当の動機が「見た目を変えたい」なら、それを軸にした方が長続きします。正直な動機の方が、続きやすい。
「本当のことを言っていいですか」と前置きして話してくれる方が時々います。そのあとに出てくる言葉が、その方の本当の動機であることが多い。最初から言っていただいた方が、私も一緒に考えやすいし、うまくいく可能性が高い。何を求めているかを正直に話すことが、カウンセリングの最初の一歩です。
体の変化が起きる前に気持ちが変わることがある
最後にもう一つ、10年で気づいたことを書きます。
体重が変わる前に、「気持ちが変わった」と言う方がいます。ジムに来始めて2〜3週間、まだ体重はほとんど変わっていないのに「なんか気持ちが違う」「前より前向きになった」「鏡を見るのが少し嫌じゃなくなった」という変化が先に来る方がいます。
これは不思議なことではなく、「自分で決めて、動いた」という事実が自己効力感を生み、気持ちに影響しているからだと思います。体重ではなく、「自分は行動した」という感覚が変化をもたらしている。
「痩せたら自信が持てる」と思って来た方が、体重が変わる前に自信の欠片を感じ始める——これは体型の変化によるものではなく、行動したことによるものです。つまり、求めていたものへの道は、体重が変わることより先に始まっていることがある。
「痩せたら手に入ると思っていたものが、体重が変わる前に少し感じられた」という経験は、「痩せたい」という言葉の奥にあった本当の願いが、別の経路で叶い始めているということです。これが分かると、体づくりへの向き合い方がもう少し軽くなることがあります。
「痩せたい」が「体と仲良くなりたい」に変わるとき
10年間で、体づくりを通じて一番大きく変わったと感じるのは、体型ではなく「体との関係」という方が何人かいました。
最初は「自分の体が嫌いで、早く変えてしまいたい」という気持ちで来た方が、1年後に「体を整えることが好きになった」「自分の体のことを少しずつ理解してきた」と言う。体重が変わった以上に、体を見る目が変わっていた。
「痩せたい」という言葉は、多くの場合「今の体が嫌いだ」という気持ちと一緒にあります。でも体を変えようとする過程で、体との関係が変わっていくことがある。批判していた体を、少しずつ観察するようになる。嫌いだった体が、よく動いてくれるものだと感じるようになる。「ここが嫌い」より「ここが動けるようになった」の方が目につくようになる。
この変化が起きた方は、体重に一喜一憂しなくなります。目標が体重計の数字から、「自分の体をどう使うか」に移っている。そしてその状態になると、続けることがとても自然になります。体と戦うのをやめて、体と一緒に生きている感覚。「痩せたい」という言葉から始まって、最終的にこの感覚に辿り着いた方を見ると、体づくりが本来向かうべきところはここだったのかもしれない、と思うことがあります。
「なぜ痩せたいか」を一緒に考えるところから始めましょう。
初回カウンセリングは無料です。お気軽にどうぞ。