「身体が柔らかいと怪我しにくい」
このフレーズ、どこかで聞いたことありませんか?
確かに、柔軟性が高いと筋肉や関節の可動域が広がり、動きの制限が少なくなるので、衝撃に対する耐性が上がると考えられています。しかし、実は柔軟性があるだけでは怪我のリスクは減りません。それどころか、柔軟性が高いのに自分でその可動域をコントロールできない人ほど、怪我をしやすいんです!
今日は「柔らかいだけでは危険!」という視点から、他動と自動の可動域の違い、怪我のリスクが高い人の特徴、そして安全な動きを身につけるためのポイントを楽しく解説していきます!
そもそも「他動可動域」と「自動可動域」って何?
まず大前提として、「可動域(ROM: Range of Motion)」には大きく2種類あります。
① 他動可動域(Passive Range of Motion: PROM)
→ 誰かに動かしてもらったり、道具を使ったりして動かせる範囲のこと。
例えば、
- パーソナルトレーナーに股関節をぐいーっと開いてもらう
- ストレッチポールを使って肩を大きく回す
このように「自分の力以外」で動かす範囲が他動可動域です。
② 自動可動域(Active Range of Motion: AROM)
→ 自分の筋力だけで動かせる範囲のこと。
例えば、
- 自分の力だけで脚を上げられる高さ
- 自分で腕を回して動かせる範囲
これが自動可動域。
この他動可動域と自動可動域に大きな差がある人ほど、怪我をしやすいのです。
柔らかいのに怪我しやすい人の特徴
あなたのまわりに、
「体はめちゃくちゃ柔らかいのに、よく捻挫したり関節を痛めたりする人」
いませんか?もしくは、自分がそうかも…?
そんな人には、以下のような特徴があります。
✅ 1. 他動では動くけど、自動では動かせない
例えば、「開脚してペターっと床につくことはできるのに、自分の力では脚を大きく開けない」という人。
これは受動的に動かせる範囲は広いのに、自分の筋力ではその範囲をコントロールできていない状態です。
この場合、無理な力が加わると関節が安定せず、靭帯や筋肉を痛めやすいのです。
✅ 2. 関節がグラグラして安定感がない
特に「関節の柔らかさを活かしてヨガやダンスをしている人」に多いのがこのパターン。
関節がゆるくて可動域が広いのはいいことですが、それを支える筋力やコントロールが弱いと関節が過伸展(必要以上に伸びること)しやすく、ケガのリスクが高まります。
たとえば、
- 膝が必要以上に伸びすぎてしまう(反張膝)
- 肘が逆に反るほど曲がる
- 肩が簡単に外れる
こういった人は、捻挫や脱臼、靭帯損傷のリスクが高いので要注意!
✅ 3. 伸ばすばかりで、鍛えていない
「ストレッチが大好き!毎日開脚や前屈してる!」
…でも、それだけで筋トレや動的なトレーニングをしていないと危険です。
筋肉には「伸びる」と「縮む」両方の機能がありますが、柔らかさばかり追求していると、縮む力(筋力)が弱くなり、関節を安定させる力がなくなります。
その結果、
- 急に走り出すと膝がグラつく
- 強い衝撃に耐えられず、関節を痛める
といったことが起こりやすくなります。
柔軟性を活かしながら怪我を防ぐために必要なこと
「じゃあ、どうしたらいいの?」という方のために、柔軟性を活かしつつ怪我をしにくい身体を作るポイントを紹介します!
🏋️♀️ 1. 可動域をコントロールする筋力をつける
- 自分の力で動かせる範囲を増やすことが重要!
- 例)
- 開脚ができるなら、自分の脚の力で開くトレーニングをする
- 肩が柔らかいなら、肩周りの筋力トレーニングをする
🤸♂️ 2. 静的ストレッチだけでなく、動的ストレッチを取り入れる
- 静的ストレッチ(長く伸ばすストレッチ)だけでなく、動きながら柔軟性を高めるトレーニングを!
- 例)
- レッグレイズ(自分の力で脚を上げる)
- スパイダーマンストレッチ(動きながら股関節を開く)
- 例)
🚶♂️ 3. 普段から意識して動かす
- どんなに柔らかくても、普段から使っていなければコントロール力は落ちる!
- 「自分で動かす」意識を持つことが大切。
まとめ
「柔軟性が高い=怪我しにくい」は半分正解で半分間違い!
柔らかいだけではなく、それをコントロールする筋力や動きの意識が必要です。
他動可動域だけでなく、自動可動域も広げて**「動ける柔軟性」**を目指しましょう!
「柔らかいのに怪我しやすいかも…」と思った方は、ぜひ今日から動かせる可動域を増やすトレーニングを取り入れてみてくださいね!
越谷市せんげん台の『続けられる』パーソナルジム
トータルボディメイキングスタジオI’s